血液透析患者の新型コロナワクチン接種後の抗体産生量の変化について
渡辺内科クリニック 検査・透析センター
○斉藤浩次・恩田雄貴・金田輝・切通慎太郎・今泉百臣・石川ひろみ・高﨑惣太・根岸園佳・道園ルリ子・栗原研二・渡辺幸康
前橋赤十字病院 リウマチ腎臓内科 渡辺嘉一
【対象及び方法】
当院血液透析患者36例において、新型コロナワクチン接種後の抗体産生量の変化について、2回目接種2週間後と6か月後について、抗体量がどのように変化するかを検討してみた。
【結果】
1.血液透析患者の6か月後の抗体価は有意に低下していた(10分の1に低下)が、3回目ブースター接種後に40倍に上昇した。
2.ワクチン接種2週間後と6か月後の抗体価は、一般人に比べて、透析患者で有意に低値だった。
3.透析患者のワクチン接種2週間後の抗体価は年齢と有意に逆相関した。
【結論】
透析患者の免疫機能は一般的に低下しているため、透析患者の新型コロナワクチンの効果を考える上で、3回目ブースター接種の抗体価上昇効果は、注目すべき知見であると思われたため、今回、発表とさせて頂きました。